カルカルクアン・マサリマ諸島

カルカルクアン・マサリマ諸島は、マカッサルはカユバンコア港から西へ、およそ30時間の距離にある島嶼です。30時間というのは3トン程度の小さな木造船でかかる時間で、この船はフェリーと呼ばれています。ある程度長い時間マカッサルに停泊するときは、マカ…

お国訛り

全国放送のテレビ局が制作するドラマは、シネトロンと呼ばれます。高校生などの学園恋愛もの、家族や結婚といったオーソドックスなテーマに宗教が組み合わさったり、なぜかインドネシア人が大好きな幽霊・妖怪などお化けものの話が組み合わさったものが多く…

総選挙、今昔。

4月9日は、インドネシアの総選挙の当日でした。全国的に一斉休日となったこの日、投票時間は正午まで。三々五々に、開設された投票所に出向き、選挙人登録を済ませて、4種類の投票用紙をもらいます。投票したい政党あるいは立候補者の名前にチェックを入…

広がる世界

半年ぶりの更新となります。 スプルモンデ諸島で携帯電話を使う人が増え始めたのが2000年頃のこと。当時はまだ契約料金が高く、一部のジュラガン(マカッサルでは雇われ船長)やプンガワ(船主)が、マカッサルの華人ボスなどと連絡を取り合う目的で貸与され…

マカッサル海峡では、毎年、5月から8月一杯までが、トビウオの卵漁の漁期です。漁場は、バランロンポ島からずっと西のほうのカルカルクアン・マサリマ諸島Kepulauan Kalu-kalukuang Masalimaの海域。ランカイ島やランジュカン島の沖合もまた、漁場のひとつ。…

かれこれ13年近く、バランロンポ島で地域研究の調査を続けてきました。この2年ほどは、長い期間、バランロンポ島を訪れることができず、一年の間に3回ほどは島を訪れるものの、毎回、3日間ほどが精一杯でした。 バランロンポ島には、マカッサルの人、ブギス…

久しぶりの更新です。 5月23日に、日本からインドネシアに来ました。デンパサールで乗り換えたジョグジャカルタ行きのガルーダ便は、マカッサルから来た機体であったようで、機内の新聞にFajarがありました。 23日付の新聞によると、6月上旬から撮影が…

4月29日、無事にジョグジャカルタはバントゥル県パンダック郡ウィジレジョ村ゲシアン村で、京都大学東南アジア研究所の震災募金を財源とする「プカランガン計画」の開始式がありました。ガジャマダ大学留学中の日本人学生による寸劇で、これからここでお…

Siapa nama kita? スラウェシでこのように質問されたら、どのように答えるべきでしょう?一般的なインドネシア語の辞書的意味に従って頭の中で翻訳すれば、一瞬、とまどうはずです。この質問の意味は、「わたしたちのお名前はなんですか?」となります。えっ…

ジャワ震災緊急支援活動 京都大学東南アジア研究所が昨年おこなった、ジャワ震災緊急支援活動で集められた義援金の使途です。募金していただきましたみなさまには、報告が遅くなりましたことをお詫び申し上げるとともに、あらためて御礼を申し上げます。大型…

スラウェシ科研のメンバー、マンダールの海の男であるムハマッド・リドワン・アリムディンくんも制作に活躍した番組が放映されるとのお知らせを、宮澤京子さんよりいただきました。 <放映日> 4月15日(日)、夜23:00〜23:30、テレビ朝日系列 …

こちらより → exblog インドネシア語の中庭ノート 象とその鼻 : exblog インドネシア語の中庭ノート:このエントリーがたいへん興味深かったです。 ジョグジャカルタで、にわかジャワ語学習徒となったわたしは、しばしばジャワ語の先生に、「インドネシア語…

マカッサルとジョグジャに共通する乗り物、ベチャ。旅行ガイドブックやその他の情報源によれば、ベチャを利用する前にはかならず値段を交渉せよ、とあります。が、ことばに問題がなかったり、行き先のまでの距離や道順をわかっている場合は、このプロセスは…

スラウェシ島情報マガジン Majalah Informasi Sulawesiの脇田清之さんのサイトに南スラウェシ州マロス県の旧日本人軍人墓碑の情報が追加されました。→ こちら マロスの旧日本軍人墓碑バンティムルンからチャンバへ抜ける道から脇に入ったところにあるとのこ…

4ヶ月余りのジョグジャカルタ滞在中、ジャワの人の生活の中で興味深かったのは、「どんな日に生まれたのか」というという情報の役割。自分の誕生日がジャワ暦でどのような曜日であったかが、その後のその人の人生行事のすべてに関わってくるというのです。西…

マカッサル市郊外にある国立ハサヌディン大学研究棟に、マカッサル・フィールド・ステーション(MFS)があります。これは、スラウェシ科研とおなじく、2007年3月末日で終了した21COEプログラムとの共同で開設したスラウェシ地域研究の拠点です。学術的調査の…

一昨日、3月31日は、イスラーム暦では預言者ナビ・ムハマッドの生誕日、マウリッドでした。 南スラウェシでは、自分が礼拝に行くモスクに、供え物を持って行きます。スプルモンデ諸島では、5リットルから10リットルくらいの大きさのプラスチックのバケツ一杯…

久しぶりの投稿です。 しばらくジョグジャカルタに滞在しておりましたので、すっかりとスラウェシから遠のいてしまった感もありますが、まだまだスラウェシ地域研究は続きます。 ジョグジャカルタ滞在中に勉強していたジャワ語。ジャワ語の文法書の良書、TAT…

21COEの国際シンポジウムが終わって2週間。インドネシアから参加していただいたスラウェシ科研のメンバーも、ほぼ全員が、無事に帰国しました。短い間でしたが、日本での再会を楽しむことができました。 サテライト・ワークショップ「地方分権下の自然資源管…

サテライト・ワークショップのお知らせ

ショート・ノーティスとなってしまいましたが、明後日、下記のサテライト・ワークショップが開催されます。 地方分権下の自然資源管理と海域生活世界 −インドネシア・スプルモンデ諸島から− Natural Resource Management in the Maritime World of the Sperm…

いささか旧聞に属する話ではありますが、今年の8月の南スラウェシ州における独立記念日前後のお祭りは、この数年、より正確には1998年のスハルト体制崩壊後、もっとも活気に満ちたものだったように思われました。バランロンポ島は小さな島ですが、8月の第一…

断食月に入って9日目のマカッサルからです。 初日は日曜日ということもあって、市街地の主要な商店はすべて閉店。わずかに華人系インドネシア人が営む商店のみが、狭く扉を開けていました。こんなに静かなマカッサルの街をみたのは、初めてのことです。これ…

スラウェシ科研最終年度のワークショップが、おこなわれました。前回3月のトラジャ・ワークショップと同様に、アカデミアからの参加者だけではなく、スプルモンデ諸島の島々から住民の方々をお招きして、和気藹々とした議論の場を持つことができました。 当…

マカッサルに滞在中です。こちらに来る前に、ジャカルタを経由しました。ジャカルタでは、以前、集団スリに囲まれて以来、すっかり足が遠のいていたコタ周辺を歩いてきました。京都大学東南アジア研究所のジャカルタ連絡事務所があるクバヨラン・バルから、…

今年度最初の「スラウェシ研究会」のお知らせです。事前の申し込み等は不要です。みなさまのお越しをお待ちしております。 なお、研究会終了後、午後4時半より「ジャワ地震ワークショップ−現地報告とジャワの復興に向けての活動」が開催されます。会場は同じ…

こちら経由で、知りました。 スラウェシ・ビジネス・セミナー @UNIDO 国連 工業開発機関 UNIDO 投資ニュースレター 投資促進専門官プログラムインドネシア・スラウェシ島 6月27日(火)から7月21日(金)の予定で、南スラウェシ州振興・投資局協力課長のヨス・…

本日は、スラウェシ科研のメンバーのうち、岡本正明・浜元聡子(以上、京都大学東南アジア研究所)、島上宗子(いりあい・よりあい・まなびあいネットワーク/京都大学地域研)が関わっている「ジャワ震災復興支援活動」(京都大学東南アジア研究所有志一同…

各地でさまざまな催しが企画されています。いろいろな形の支援がありますね。ジャワ島の豊かな文化や歴史、社会を伝えることで、震災の被災地という印象以上の理解が深まるのでしょう。 下記の情報はすべてこちら(exblog ガドガド)からです。 ジャワ文化の…

今週の月曜日から降り始めた豪雨のため、南スラウェシ州シンジャイ県の山間部および河川沿いの複数の集落で、大規模な洪水被害や土砂崩れがあったとのことです。このため、150人強の住民の死亡が確認され、行方不明者も多数いるとの見方が強いとのことです。…

スラウェシ科研・研究分担者の岡本正明さん(京都大学東南アジア研究所)からのお知らせです。 来月15ー16日に、ゴロンタロ州で開催される国際会議です。 *1 ゴロンタロ州は、2001年までは現在の北スラウェシ州の一部でした。州都のゴロンタロ市は、トミニ湾…