メモ

マカッサル海峡では、毎年、5月から8月一杯までが、トビウオの卵漁の漁期です。漁場は、バランロンポ島からずっと西のほうのカルカルクアン・マサリマ諸島Kepulauan Kalu-kalukuang Masalimaの海域。ランカイ島やランジュカン島の沖合もまた、漁場のひとつ。…

かれこれ13年近く、バランロンポ島で地域研究の調査を続けてきました。この2年ほどは、長い期間、バランロンポ島を訪れることができず、一年の間に3回ほどは島を訪れるものの、毎回、3日間ほどが精一杯でした。 バランロンポ島には、マカッサルの人、ブギス…

4月29日、無事にジョグジャカルタはバントゥル県パンダック郡ウィジレジョ村ゲシアン村で、京都大学東南アジア研究所の震災募金を財源とする「プカランガン計画」の開始式がありました。ガジャマダ大学留学中の日本人学生による寸劇で、これからここでお…

Siapa nama kita? スラウェシでこのように質問されたら、どのように答えるべきでしょう?一般的なインドネシア語の辞書的意味に従って頭の中で翻訳すれば、一瞬、とまどうはずです。この質問の意味は、「わたしたちのお名前はなんですか?」となります。えっ…

ジャワ震災緊急支援活動 京都大学東南アジア研究所が昨年おこなった、ジャワ震災緊急支援活動で集められた義援金の使途です。募金していただきましたみなさまには、報告が遅くなりましたことをお詫び申し上げるとともに、あらためて御礼を申し上げます。大型…

こちらより → exblog インドネシア語の中庭ノート 象とその鼻 : exblog インドネシア語の中庭ノート:このエントリーがたいへん興味深かったです。 ジョグジャカルタで、にわかジャワ語学習徒となったわたしは、しばしばジャワ語の先生に、「インドネシア語…

マカッサルとジョグジャに共通する乗り物、ベチャ。旅行ガイドブックやその他の情報源によれば、ベチャを利用する前にはかならず値段を交渉せよ、とあります。が、ことばに問題がなかったり、行き先のまでの距離や道順をわかっている場合は、このプロセスは…

スラウェシ島情報マガジン Majalah Informasi Sulawesiの脇田清之さんのサイトに南スラウェシ州マロス県の旧日本人軍人墓碑の情報が追加されました。→ こちら マロスの旧日本軍人墓碑バンティムルンからチャンバへ抜ける道から脇に入ったところにあるとのこ…

4ヶ月余りのジョグジャカルタ滞在中、ジャワの人の生活の中で興味深かったのは、「どんな日に生まれたのか」というという情報の役割。自分の誕生日がジャワ暦でどのような曜日であったかが、その後のその人の人生行事のすべてに関わってくるというのです。西…

21COEの国際シンポジウムが終わって2週間。インドネシアから参加していただいたスラウェシ科研のメンバーも、ほぼ全員が、無事に帰国しました。短い間でしたが、日本での再会を楽しむことができました。 サテライト・ワークショップ「地方分権下の自然資源管…

サテライト・ワークショップのお知らせ

ショート・ノーティスとなってしまいましたが、明後日、下記のサテライト・ワークショップが開催されます。 地方分権下の自然資源管理と海域生活世界 −インドネシア・スプルモンデ諸島から− Natural Resource Management in the Maritime World of the Sperm…

いささか旧聞に属する話ではありますが、今年の8月の南スラウェシ州における独立記念日前後のお祭りは、この数年、より正確には1998年のスハルト体制崩壊後、もっとも活気に満ちたものだったように思われました。バランロンポ島は小さな島ですが、8月の第一…

断食月に入って9日目のマカッサルからです。 初日は日曜日ということもあって、市街地の主要な商店はすべて閉店。わずかに華人系インドネシア人が営む商店のみが、狭く扉を開けていました。こんなに静かなマカッサルの街をみたのは、初めてのことです。これ…

スラウェシ科研最終年度のワークショップが、おこなわれました。前回3月のトラジャ・ワークショップと同様に、アカデミアからの参加者だけではなく、スプルモンデ諸島の島々から住民の方々をお招きして、和気藹々とした議論の場を持つことができました。 当…

マカッサルに滞在中です。こちらに来る前に、ジャカルタを経由しました。ジャカルタでは、以前、集団スリに囲まれて以来、すっかり足が遠のいていたコタ周辺を歩いてきました。京都大学東南アジア研究所のジャカルタ連絡事務所があるクバヨラン・バルから、…

今週の月曜日から降り始めた豪雨のため、南スラウェシ州シンジャイ県の山間部および河川沿いの複数の集落で、大規模な洪水被害や土砂崩れがあったとのことです。このため、150人強の住民の死亡が確認され、行方不明者も多数いるとの見方が強いとのことです。…

海図の話の続きです。 ブギスーマカッサルの海の民といえば、自由自在に東南アジアの海を往来してきた人々というイメージがありました。かれらの航海技術についての論文や図書(Bugis Navigation / Gene Ammarell 1999)などもあります。マカッサル海峡の島に…

スラウェシ科研の南スラウェシ州における研究拠点、マカッサル・フィールド・ステーション(MFS:ハサヌディン大学研究棟5階)所蔵の図書リストを更新しました(Sulawesi Archives)。まだ書誌登録されていない図書・資料が多数ありますが、追って、情報を公開…

5月27日、ジョグジャカルタ特別行政地域南部バントゥル県付近で、マグニチュード6.3という規模の地震が発生しました。この地震により亡くなられた方は、6月1日現在で6,234名、家屋倒壊により避難所やモスクなどでの生活を余儀なくされている方々をはじめとし…

訃報:インドネシアの作家 プラムディア・アナンタ・トゥル : exblog ガドガド exblog ガドガド←こちらで知りました。 プラムディア・アナンタ・トゥール氏が亡くなられたとのこと。インドネシアだけでなく、現代東南アジア文学を代表する作品をたくさん残さ…

3月の調査旅行予定です。 水野広祐: 3月10日〜3月20日「地方分権下のトラジャ県における土地所有制度の変容・再編」トラジャ県での調査 浜元聡子: 3月6日〜3月20日「地方分権下のウジュン・タナ郡島嶼部地域の社会経済変容の調査」マカッサル市ウジュン・…

スラウェシ島情報マガジン Majalah Informasi Sulawesiに掲載されたばかりの最近記事です。→マリノ マリノ郡は、マカッサル市の南部に横たわるゴワ県の東端に位置します。オランダ時代に避暑地として開発されたため、マツなどの樹高のある針葉樹が植林されて…

スラウェシ科研の若手部門の楠田健太さん(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科大学院生)が、21COE「世界を先導する総合的地域研究拠点の形成研究」(ASAFAS +CSEAS)のメールマガジンに、下記のエッセーを寄せています。一カ所、修正すべき点は…

さて、ほんの2ヶ月ほど留守をしただけですが、マカッサルの街ではいくつかの変化ありました。新しいホテルが次々と建設中であること、スラウェシ科研の定宿ウィサタ・インの斜向かいにダンキン・ドーナツができたこと、などです*1。ダンキン・ドーナツが街…

東山の峰々は、紅葉がまだまだ美しいですが、北山はうっすらと雪化粧をした今朝の京都です。よく晴れていますが、たいへん寒いお天気です。一方、スラウェシは、雨季の真っ最中。今年は雨が降るのが比較的早かったですが、本格的に雨が降り出すのは、2月、…

先日、バランロンポ島の家族にレバランのお祝いの電話をしたとき、今年は雨が多くて、たいへんだ、という話をききました。 雨季というと、一日中、雨が降り続くようなイメージがあるかもしれません。しかし、実際には、明け方、午前11時くらいからの数時間…

スラウェシ科研も2年目の半ばを過ぎ、ちょうど折り返し地点を迎えました。 この間、ハサヌディン大学との合同臨地調査の実施(2004年)、ワークショップ開催(2005年)など、少しずつではありますが、研究活動を積み重ねて来ました。 国内研究会、国内合宿…

写真はバランロンポ島にふたつあるモスクのうち、新しい方のモスクです。 スプルモンデ諸島では、2000年以降、モスクのすぐ隣にミナレット(インドネシア語ではムナラmenara:塔、高い建物の意味)建設のブームがありました。それに合わせて、モスクの改築・…

写真の女性は、バランロンポ島の飲料用の公共井戸の管理人をしているミナさんとニニさん母娘です。 島には飲料水用の公共井戸が3カ所あります。いずれも海岸部から内陸部に向かったパンノキの林の中にあります。ミナさんが管理している井戸は、その中でもも…

下記で、シンポジウムの案内をしています。 10月28日、インドネシアからは話題提供者として、Taufik Abudullahさんをお招きしています。Taufikさんはインドネシア各地のイスラームの歴史をまとめた『インドネシアのイスラム 』(タウフィック・アブドゥルラ…