celebes2005-07-10

写真は、1998年、南ジャカルタのクバヨラン・バル地区で(写真撮影:浜元聡子)。
スハルト政権からハビビ大統領の時代となり、世の中はレフォルマシ(改革)というスローガンの下、新しく生まれ変わろうとしていた頃の街の風景です。スディルマン通りという政治経済の大動脈から、高級住宅街のクバヨラン・バル地区への抜け道には、造成中のような土地がたくさんありました。そこにさまざまな趣向を凝らしたカフェが次々とオープンしていました。京都大学東南アジア研究所は、クバヨラン・バルにジャカルタ連絡事務所を構えています。この事務所を拠点として、インドネシアでの調査許可取得の手続きのため、LIPI(インドネシア科学院)や警察、入国管理局、内務省などを訪問するのです。ほとんどの役場の人々は、レフォルマシの時代になって、とても親切になりました。それでも、ときには旧態依然の対応が染みついてどうしようもないお役人さんに出会うこともあります。暗い気持ちでタクシーに乗っているときに、地面に突き刺さったバスを発見しました。地中に突き刺さったバスは、他にも何台かあり、そのうちの一つがカフェとなっていました。写真のバスは、オブジェ。
ジャカルタの二階建てバス、最近見ないですが、まだ走っているのでしょうか。ロンドンで吹き飛ばされたバスを見て、ふと、ジャカルタのバスを思い出した次第です。