ランカイ島沖合

スラウェシ科研最終年度のワークショップが、おこなわれました。前回3月のトラジャ・ワークショップと同様に、アカデミアからの参加者だけではなく、スプルモンデ諸島の島々から住民の方々をお招きして、和気藹々とした議論の場を持つことができました。
当日のプログラムの詳細は、後日、本サイトのほうに掲載いたします。当日は、マカッサル市ウジュンタナ郡に所属するコディンガレン島、ランカイ島、バランチャディ島そしてバランロンポ島から、合計20名の方々が参加してくださいました。スプルモンデ班からは、地域漁業や地域社会の動態についての発表がありましたが、これに対して、島嶼部の住民であるみなさんからは、さまざまな問題の指摘や視点のずれに対する言及がありました。日本からは、田中耕司(京大地域研)、岡本正明、浜元聡子(以上京大東南アジア研究所)、松井和久(アジア経済研究所)、山田勇立命館アジア太平洋大学客員教授)、小野林太郎(国立民族学博物館)が出席いたしました。
翌24日からは、一泊二日の航路で、チンタラウト号を使ったエクスカージョンがありました。バランチャディ島、ランカイ島(ここでチンタラウト号上で宿泊)、ルムルム島、サラッポロンポ島、バランロンポ島(田中先生は船上で待機)を回りました。写真はランカイ島で停泊しているチンタラウト号です(写真撮影:浜元聡子)。スラウェシ科研は今年度で終了しますが、スラウェシ地域研究への取り組みは、今後も、メンバーそれぞれのアプローチで続いていくことだと思います。科研プロジェクトの終了まであと半年。最後のスラウェシ科研調査に出るのは、10月下旬の赤嶺淳と長津一史です。さてどんな調査結果を持って帰ってくるのでしょうか。その後は、科研報告書ならびにスラウェシ地域研究の成果出版に向けて、各自、執筆体制に入る予定です。