celebes2007-04-09

マカッサルとジョグジャに共通する乗り物、ベチャ。旅行ガイドブックやその他の情報源によれば、ベチャを利用する前にはかならず値段を交渉せよ、とあります。が、ことばに問題がなかったり、行き先のまでの距離や道順をわかっている場合は、このプロセスは省略可能。むしろ、下手に値段を交渉してしまうと、とんでもない金額を請求されることもありますし、値段交渉にうんざりしてしまい、二度と乗りたくなくなってしまうこともあります。マカッサルだと、対抗四車線かつ交差点に信号があるおおきな通りをひとつの単位の目安とできます。これをひとつ、ふたつと数えて、支払う金額を決めます。自分で納得いく金額を計算したら、そこにさらに1,000ルピアほど足す。これでほぼ問題はありません。問題は、「単位」をどのように設定するかです。これがむずかしいのですが、ある程度、失敗を重ねれば、なんとなく相場がわかってくると思います。しかしながら、マカッサルとジョグジャは、どちらも一方通行の道がたくさんあることが特徴。行きたい場所がわかっていても、どの通りをどちらから通るかによっては、自分の思う金額では足りないくらいに遠回りをしてしまうこともあります。ベチャに乗るときは、損得を考えるのではなく、景色を楽しむとか、のんびりと観光気分に浸るといった気持ちで乗る方がよいかもしれません。
さて、スラウェシの海ではどうでしょう。基本的にはどんな漁船にも便乗可能です。何泊もするような場合であっても、場所さえあれば、船に乗せてくれます。問題の料金は、基本的には無料。食事を用意してくれることさえも普通にあります。降りるときには、ちょっとした心付けをわたしたり、たばこのような嗜好品やお菓子をわたします。写真は今年の1月3日、バランロンポ島からマカッサルへ戻るナマコ漁船の上からの写真。西スラウェシでアダム・エアーが行方不明になってから3日目の朝、ようやくスプルモンデ諸島近海は、嵐が去り、霧が晴れました。それでもこの日、バランロンポ島から出航した船はこの一隻だけでした。この空のいろと波の立ち方なので、このあたりの漁船は年末(イドゥル・アドゥハ)以来、6日間、一隻も出航しませんでした。十分に注意するようにとの指示が政府から出されていたからでもあります。