2005-01-01から1年間の記事一覧

日本では、今日は終戦記念日です。 インドネシアの若い人々と話していると、ときどき、「日本の独立記念日はいつなの?」と聞かれることがあります。そばに50代、60代以上の人がいるときは、「日本は支配されたことがないから、独立したことがないのだよ」と…

[メモ]

南スラウェシ州の西海岸部、現在では西スラウェシ州となったマンダール地域を車で走っているときに、陸稲の焼畑を見つけました。2002年2月に撮影したものです(写真撮影:浜元聡子)。 雨季にもかかわらず、珍しく、雨が少なかったため、空が抜けるように青…

8月9日付けの[gado-gado](http://blog.melma.com/00131162/20050809220535)で紹介されていました。 (元記事はこちら:http://www.api-magazine.com/i-pops/index.html)Peterpanの「Ada apa dengan mu?」は、とても覚えやすい、よい曲です。耳心地が…

昨日に続き、南スラウェシ州テンペ湖の風景です。暑いので、せめて水場の写真に涼を求めたいところです。(写真撮影:浜元聡子) 写真の家屋は、以前にも紹介したように、乾季には水位が下がる湖岸から、水深がある湖の中央部へ家屋を引っ張って来ることがで…

写真は2000年8月、南スラウェシ州テンペ湖で撮影したものです(写真撮影:浜元聡子)。 テンペ湖は、ソッペン県、ワジョ県、そしてシデンレン・ラッパン県(シドラップ県)の県境に広がる湖です。雨季と乾季では、汀線の位置が異なるため、水域の広さも拡大…

高床式家屋の床下は、昼寝の場所として、最適だと書きました。 露台の上で昼寝をしているのは、アバさんです。アバさんは、サカナの仲買人(パバロラン)をしています。買い上げたばかりのカツオもまだ取引台の上に並んだままです。サカナも人も、仲良く昼寝…

南スラウェシ州では、儀礼の際にかならず準備されるお菓子があります。 オンバッ・オンバッ モチ米の粉を水で練って団子にしたものをウズラの卵ふたつ分くらいの大きさにします。色と香り付けには、パンダン(Pandanus tectorius、タコノキ科タコノキ属アダ…

先日の台風以来、京都の暑さも少しだけ和らいだのか、明け方はようやくしのぎやすい温度に落ち着いてきたようです。 インドネシアは赤道直下に位置し、とても暑い国だと思われがちです。実際、日中の気温は30度以上になることが当たり前ですが、どのような場…

ハタ料理の一例です。 http://www.cul-cha.com/hotel/shef/shef84.htm(ホテルオークラ東京)。ハタの中でも、最高級品種とされるのが老鼠(北京語)と呼ばれるもの。インドネシア語では、スヌ・ティクス(Sunu Tikus:ねずみハタ)といいます。一口でいうと、…

南スラウェシ州の主要な輸出品目である、ハタ(スズキ目ハタ科の総称)です。手釣りあるいは潜水漁によって得られたハタは、近隣のシンガポールや香港、台湾などへ、活魚として空輸されます。写真はマカッサル市内パオテレ港に隣接したハタの出荷場での一コ…

こちら(http://blog.melma.com/00131162/)に掲載されていた情報です。 →http://blog.melma.com/00131162/20050719200715アチェを訪れる機会があるかどうかわかりませんが、来月からのスラウェシ調査では、以前(id:celebes:20050421)にも少し書いたように…

かなり小さく写っていますが、写真はタネナシパンノキ(Artocarpus altilis:breadfruit)の木です。パンノキの樹高は平均30〜40メートル。幹の胸高直径は、1.5メートルに達するものもあります。比較的柔らかい材であるため、スプルモンデ諸島地域では、あま…

2003年9月、京都大学東南アジア研究所では、21世紀COEプログラムによる「マカッサル・フィールド・ステーション」を開設しました(世界を先導する総合的地域研究拠点の形成 ASAFAS/CSEAS 21世紀COEプログラム)。このプログラムは、京都大学大学院アジア…

■最新活動報告です。 7月11日〜8月28日:Aziz Salamくん(研究協力者:愛媛大学大学院農学研究科・院生)、マカッサルへ出張。スプルモンデ諸島における木造船造船のための樹種の同定、漁船の種類の多様性、計測など。ハサヌディン大学工学部造船学科…

■ペット事情バランロンポ島では、ねこをたくさん見かけます。決まった家の片隅に住み着いているようなのですが、家の人が面倒を見ているというわけではありません。高床式家屋の床下や二階のテラスのあたりで、昼下がりにのんきに日向ぼっこをしているねこと…

昨日付のYahoo!ニュース、本日付の朝日新聞朝刊などで、インドネシア国内で、鳥インフルエンザによるものとみられる病死者が出たことが報道されました。 実際のところ、鳥インフルエンザだったのかどうかはわかっていませんが、十分に注意する必要があるかも…

南スラウェシのブギス=マカッサルの人々は、固有の文字文化を持っています。a.i.u.e.oの母音5つに、23の子音を組み合わせて表記します。 日本語にあっても、ブギス語、マカッサル語にない音については文字に表すのが難しいですが、似た音に置き換えて表…

写真は、1998年、南ジャカルタのクバヨラン・バル地区で(写真撮影:浜元聡子)。 スハルト政権からハビビ大統領の時代となり、世の中はレフォルマシ(改革)というスローガンの下、新しく生まれ変わろうとしていた頃の街の風景です。スディルマン通りという…

昨年の11月から今年の1月下旬まで、マカッサルに滞在していた間、楽しみにしていたテレビドラマがありました。 TPIで放送されていた「Bule masuk kampung(外国人が村に来た:意訳しています)」です。これは、アメリカ人の人類学徒マイケルが、調査のために…

BBCニュースによれば、パプア州マラウケから同州タナ・メラへ向かう途中の貨客船Digoel号が、沈没したとのこと。重機などの過積載が疑われています。乗船名簿に記載されていた名前は約50人ほどとのことですが、生存者の証言によれば同号には200人以上が乗船…

7月から8月にかけて、今年度のスラウェシ科研の活動がいよいよ本格的に開始されます。先鋒は、Aziz Salamくん(愛媛大学大学院農学研究科)で、7月11日〜8月28日まで、マカッサル海峡スプルモンデ諸島における木造船の樹種の多様性についての調査に…

スラウェシ科研研究協力者の島上宗子さんが主催者のひとりである「いりあい・よりあい・まなびあいネットワーク」の勉強会が開かれます。 第六回いりあい・よりあい勉強会<シリーズ:森と人、共生のかたちをさぐる>「森とともにある暮らし―――民族映像文化…

こちら(http://blog.melma.com/00131162/)で、映画の案内がありました。アリサンarisanとは、「頼母子講」「無尽講」という意味のジャワ語なのだそうです(http://blog.melma.com/00132255/20050707111210)。今までインドネシア語だとばかりに思っていまし…

南スラウェシの工芸品といえば、サロン・ブギスやソンケット・ブギスと呼ばれる織物です*1。サロン・ブギスは、綿糸や絹糸で織られた長さ1.5〜2.0メートルの布を、筒状に縫い合わせて着用するものです。サロン(sarong;sarung)はマレー語源のことば。大陸部…

And the Sun Pursued the Moon: Symbolic Knowledge and Traditional Authority among the Makassar / Thomas GIBSON, University of Hawai'i Press, 2005, 262p. 今回紹介する本は、ジャワ海を活動の場としていたスリヴィジャ、クディリ、マジャパヒト、マ…

■名前からわかること マカッサルの人びとは、二種類の名前を持っています。一つは、学校や役場などで使う正式な名前。もうひとつは、毎日の生活の中で使われる名前です。子どもが生まれると、7日目にアットンポロという、頭髪を鋏で切りとる儀礼がおこなわれ…

写真は、これから出漁するナマコ漁船の乗組員の家で撮影したものです(写真撮影:浜元聡子)。 ナマコ漁船は、この頃では船の動力の性能もよくなり、GPSを搭載しているのが当たり前になってきました。出漁期間も短くなりつつあり、船そのものの安全性は高…

写真は、ワサビノキ(Moringa oleifera)の果実です。マカッサル語では、ケロロ。2004年12月に、バランロンポ島で撮影されました(写真撮影:浜元聡子)。 ワサビノキは、その根元部分がホースラディッシュの代用として食される、と『有用植物事典』(ISBN:4…

写真は2004年12月にバランロンポ島で撮影されたものです(写真撮影:浜元聡子)。 ダニアルくんの身長とほぼおなじ長さのサカナは、サメです。フカヒレを切りとって、売るためのもの。中華料理に欠かせない高級食材です。島で丁寧に日干し乾燥させたフカヒレ…